2008年7月30日水曜日

第12回ビルマ市民フォーラム総会のご案内

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■第12回ビルマ市民フォーラム総会のご案内
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【ビルマ人女性活動家キン・オーンマーさん来日!】

『もうひとつの「8・8」を忘れるな!
サイクロン被災から3ヶ月―国民投票後のビルマ』 
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-8月8日は1988年8月8日の民主化弾圧の20周年記念日。
 日本を含む世界各国で『忘れない、あきらめない』キャンペーンが展開される。

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1988年8月8日。この年、ビルマでは民主化を求める運動が全国各地で一番の盛り上がりを見せていました。数十万人の学生や僧侶、公務員や兵士といったあらゆる人々が民主化を要求し、連日デモ行進を行いました。しかしながら、軍は武力をもってデモ隊を鎮圧。多くの死傷者がでました。

あれから20年。ビルマの人々は、未だ軍事政権の下、恐怖の中で暮らしています。
8月8日は北京オリンピックの開会式が行われる日でもあります。中国はビルマの民主化にとって非常に影響のある国です。

今年のPFB総会では、ビルマの専門家3名をお招きし、お話していただきます。また、”8888”特別ゲストとしてタイから民主化活動家のキン・オーンマー(Khin Ohmar)さんを招き、1988年に何が起こったのか、あれから20年経った今、民主化への思いを語っていただきます。

私たち世界中の人々は、昨年9月の僧侶・市民によるデモ行進で、ビルマの人々が自由と人権、民主主義を強く求めているという真実を目にしました。
20年目の8月8日を、どうかビルマの人びとの側にたって、人びとの本当の願いを忘れないための大切な一日としてくだされば幸いです。

会員・非会員を問わずどなたでもご参加いただけます。お誘いあわせの上、ぜひお越しください。

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★今年5月、巨大サイクロン「ナルギス」がビルマ(ミャンマー)南部を襲ってから、早3ヶ月が経過します。ナルギスは同国に未曾有の被害をもたらし、13万人以上の死者・行方不明者がでたうえ、多くの町や村、家屋が失われました。現在もなお、被災地の村々では日々の食料や生活用品に困窮しています。キン・オーンマーさんと秋元さんにはサイクロン被災地の最新状況や復興支援活動における関係機関の動きについてお話していただきます。

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◇日時= 2008年8月9日(土) 午後6時~午後9時
     *午後5時45分開場

◇会場= 池袋・ECOとしま(豊島区立生活産業プラザ)
        8階 多目的ホール
 
       *所在: 豊島区東池袋1-20-15、Tel 03-5992-7011
       *交通: 池袋駅東口徒歩5分
      


 ◇資料代= 200円(会員)・500円(非会員)
 ◇定  員= 80名(事前申込み不要/先着順)

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【プログラム】

<プログラム> 
(1)根本 敬
  最新のビルマ情勢・解説 「国民投票とその後の動き」

(2)キン・オーンマー
   「8888から20年を振り返って今思うこと/サイクロン被災状況最新の報告」

(3)秋元 由紀
  「ビルマ、“復興”にむけた動きについて~世銀、ADBを含む支援側が注意すべきこと」


●20時半~21時までPFB総会(活動報告・会計報告ほか)を行います。PFBの活動にご関心のある方はぜひご参加ください。
●参加者に在日のビルマ人のみなさんもいらっしゃいますので、ビルマ語の逐次通訳が入ります。ご了承ください。
●報告の題目・内容は、変更する場合がありますが、何卒ご了承ください。



■プロフィール/報告内容■

●根本 敬(上智大学外国語学部教授, ビルマ市民フォーラム運営委員)

 1957年生まれ。1985-87年ビルマに日本の文部省アジア諸国派遣留学生として研究劉学、93年-95年に英国ロンドン大学SOASで在外研究に従事。東京外国語大学教授を経て2007年4月より現職。ビルマ近現代史を専門とし、同国のナショナリズムの形成と展開をテーマに、現代政治の分析も含みながら研究を続けている。
著書に『アウン・サン:封印された独立ビルマの夢 現代アジアの肖像』(岩波書店)、共著に『ビルマ軍事政権とアウンサンスーチー』(角川書店)、『ビルマ (暮らしがわかるアジア読本) 』(河出書房新社)、『東南アジアの歴史』(有斐閣)など。このほか論文多数。


●キン・オーンマー(Khin Ohmar)

ビルマ(ミャンマー)出身。タイ在住。ビルマの民主化を支援する諸団体の連合体、ビルマ・パートナーシップ(本部、タイ・チェンマイ)コーディネーター。国内外に幅広いネットワークを持ち、ビルマ情勢に非常に詳しい。2007年9月の民主化蜂起や、今年5月のサイクロン「ナルギス」襲来後には、現地からの情報をいち早く世界に発信した。
ラングーン大学の学生だった1988年にビルマ全国で起きた民主化運動に参加し、軍事政権による武力弾圧で多数の学生・市民が殺されるのを目撃した。自身も国外に逃れ、タイを経由して米国の難民認定を受け渡米。米国の大学で化学を学ぶ傍ら全米の高校・大学で講演し、ビルマ民主化を支援する草の根運動の活発化に尽力した。その後、ビルマの近くで運動に専念するためタイに戻り、今日に至る。
これまでに米国議会のほか、国連人権委員会、国連女子差別撤廃委員会などの国連機関で、ビルマの人権状況などを証言。2008年6月には「アンナ・リンド人権賞」を、2008年には、同年の「グローバル・リーダーシップ賞」を受賞している。母国に自由をもたらすために闘いつづける女性である。
1988年の民主化運動に自らも参加していたオーンマー氏。20年がたった今、民主化への思いを語る。



●秋元 由紀 (米国弁護士、ビルマ情報ネットワーク ディレクター(共同))


ビルマ軍事政権=国家平和発展評議会(SPDC)にとって「国民の不幸は蜜の味」なのか?
5月に襲来したサイクロン「ナルギス」の被災者支援を行わず、国民投票と自分たちの権力保持を優先した軍政の政策は、国内外で激しい怒りを生んだ。こうした国民無視の態度は今も改まっておらず、いまや軍政幹部たちの最大の関心事は、復興ビジネスでいかに儲けるかにあるようだ。軍政はサイクロン襲来から2週間も経たない5月半ばに「救援段階は完了、今後は復興に移る」と発表すると、その頃から避難所からの被災者追い出しを始めた。被害の大きかったイラワジ・デルタでは、広大な私有農地を接収し、住民数千人に突然移住命令を出した。他方で政商と早々と契約を結び、各地の「復興」 事業に着手させている。

軍政は、5月末に行われた第一回支援国会合の数日前に「復興には117億ドル(1兆2千億円)が必要」と発表した。6月にはASEANと国連の調査チームが被災状況の現地調査を行っており、7月半ばには正式な報告が公表される。この報告をベースに2回目の支援国会合が開かれ、日本を含むドナー国に改めて資金提供が求められる見込みだ。救援、復興に関わるドナー各国や国連、世界銀行、アジア開発銀行などの国際機関が注意
するべきことは何か。
ビルマ情報ネットワーク 
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