2008年12月12日金曜日

ご報告:世界人権宣言60周年記念 自由と人権の尊重を訴え350名がパレード!


写真すべて:山本宗補(フォトジャーナリスト・PFB運営委員)
Photo: Yamamoto Munesuke(Photojournalist/Steering Committee Member of PFB) *無断転載禁止





12月10日、世界人権宣言の採択から60年を記念し、パレードを行いました。

19団体2個人にご賛同いただき、NGO関係者、日本人の支援者、そしてビルマやアフリカからの難民など約350名が人権と自由を訴え国連大学前や表参道を歩きました。

パレードのスタートに先立ち、主催者の他、ビルマ、フィリピン、韓国、イラク、パレスチナ、イラン、コンゴ、そして日本など、賛同団体や参加者の方々から各国における人権侵害の状況についてアピールがあり、皆で「人権」や「自由」の尊重を訴える必要性を改めて強く感じ、パレードをスタートしました。

参加した多くのビルマ人は、アウンサンスーチーさんの写真を掲げ「ビルマに自由を!」と軍政による人権侵害の停止と民主化の実現を求めて声を上げていました。

ご参加くださった皆さま、どうもありがとうございました。
以下、主催者の共同声明と関連報道をご紹介いたします。


呼びかけ団体一同
在日ビルマ人共同行動実行委員会(JAC)
ビルマ市民フォーラム
ヒューマンライツ・ナウ
(社)アムネスティ・インターナショナル日本



▲パレード出発に先立ち、ビルマ情勢をアピールする在日ビルマ人 
(今年1年、これまで以上にビルマ国内では辛い出来事が続いた。巨大サイクロン「ナルギス」は犠牲者14万人・被災者240万人という未曾有の被害をもたらし、それでも軍政は被災者救援どころか見せ掛けの国民投票を強行した。先月には200名以上の民主化活動家・僧侶に長期禁固刑が下り、多くの仲間が、今、この瞬間も、投獄されている。アピールの声は去年より何倍も力強く感じた。 pfb事務局/アムネスティがビルマのための1clickアクションを呼びかけています。ぜひご協力ください。)

▲「フリー ビルマ!、フリー アウンサンスーチー!」


▲国連大学前でアピール






▲コンゴに平和と人権を!
(コンゴ民主共和国では今年8月から紛争が激化し、新たに25万人が避難民となった。アムネスティが緊急アクションを呼びかけている。)

【呼びかけ団体・共同声明】

12月10日 世界人権宣言60周年記念 世界人権デー マーチング@渋谷
世界中のすべての人々に“人権”と“自由”を!
--Human Rights and Freedom for All –


1948年12月10日、「すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。」と謳った「世界人権宣言」が生まれました。それから60年、悲しいことに毎年12月10日の「世界人権デー」は、人権や自由が保障された世界を祝う日ではなく、地球上に頻発する人権や自由の侵害に抗議し、その根絶を願う日となっています。

たとえばビルマ(ミャンマー)では、軍事政権の支配によって、表現の自由、政治活動の自由が抑圧され、軍による強制労働や女性に対する暴力などが頻発しています。フィリピンなどのアセアン諸国においても、人権活動家が殺され、不当に拘束されています。

またイラク、アフガニスタン、パレスティナなど世界の各地において、「テロに対する戦い」の名の下、子どもを含む罪もない人々が「国家による暴力」の犠牲となり、人権を無視した逮捕・拘留・拷問・監視が多くの国々で行われています。スーダンなどアフリカ諸国では、内戦等により、多くの民間人が虐殺される事態が続いています。

言うまでもなく、私たちの周りでも人権は守られていません。先進国、とりわけ私たちの住む日本においては、仕事を失い、まともな労働条件を享受できず、貧困のなかに暮らす人々が増え続けています。世界人権宣言が保障する最低限の衣食住の権利さえ奪われている状況、これは紛れもない人権問題です。

こうした状況を、嘆き悲しむだけでは何の解決にもなりません。

まず、思いをはせてください。
今、この瞬間も人権を奪われている人々の実情を。
そして、想像してみてください。
世界中の人々が本当の自由と人権を享受し、心安らかに暮らせる世の中を。
より強い者の暴力や弾圧におびえることなく、自分の意見や主張、信仰を自由に語りあえる世の中を。
人種、民族、出自、信仰など自分とは異質のすべての人々となんの隔てもなく接する事のできる世の中を。
そして、過度の競争社会ではなく、誰でも穏やかに生活し、働き続けることのできる世の中を。

私たち一人一人がこうした世の中の到来を心から願い、そのために少しでも行動を起こすならば、いつか必ず、それは実現するでしょう。私たちはそう信じて、今日ここに集いました。

私たちは、世界各国の政府に、世界人権宣言が保障する権利を速やかに実現することを求めます。自由を抑圧し、人々を虐殺するすべての人権侵害行為の停止を求めます。

各国政府に、こうした人権侵害者を黙認せずに声をあげること、人権侵害者に対する資金提供を断ち切ること、そして自由を奪われ迫害された人々を広く難民として受け入れることを求めます。対テロ戦争の名を借りた 人権侵害をただちにやめ、被害者に補償することを求めます。

日本と世界のすべての人に衣食住、医療、労働、社会保障、十分な生活水準を保持する権利、「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を実現するよう求めます。


2008年12月10日

在日ビルマ人共同行動実行委員会(JAC)
ビルマ市民フォーラム
ヒューマンライツ・ナウ
(社)アムネスティ・インターナショナル日本


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【メディア報道】

▼asahi.com (2008年12月11日)
世界人権宣言60年記念でデモ行進
http://www.asahi.com/national/update/1211/TKY200812100340.html

▼読売新聞(2008年12月11日)
軍政抗議パレード 渋谷で在日ミャンマー人ら
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20081211-OYT8T00132.htm?from=navr

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【賛同団体・個人】
(現在19団体・個人2名)

日本ビルマ救援センター
牛久入管収容所問題を考える会
インドネシア民主化支援ネットワーク
アーユス仏教国際協力ネットワーク
ピースボート
日本イラク医療支援ネットワーク
ビルマ情報ネットワーク
パレスチナ子どものキャンペーン
ミグランテ・ジャパン
反差別国際運動(IMADR)
(特活)メコン・ウォッチ
(特活)アフリカ・日本協議会
(特活)フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
監獄人権センター
ASPnetwork (アスプネットワーク)
(宗教法人)見樹院
(宗教法人)寿光院
韓国徴兵制と人権侵害を考えるPANDA
渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連盟(のじれん)
湯浅 誠(反貧困ネットワーク事務局長/NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長)
谷山 博史(日本国際ボランティアセンター(JVC)代表理事)