2008年6月19日木曜日

【声明】アウンサンスーチーさんの63歳の誕生日を祝して

本日ビルマ市民フォーラムはアウンサンスーチーさんの63歳の誕生日にあたり、以下、声明を発表いたします。


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【声明】 アウンサンスーチーさんの63歳の誕生日を祝して

2008年6月19日
ビルマ市民フォーラム



本日、ビルマ民主化運動の指導者であるアウンサンスーチーさんの63歳の誕生日を心よりお祝い申し上げます。6月19日はまた、アウンサンスーチーさんに敬意を表し設定された「ビルマ女性の日」でもあります。ビルマにおける正義、平和、人権、そして民主主義の獲得のためのたゆまぬ闘いにおいて、女性がきわめて重要な役割を果たしていることをあらためて認識したいと思います。

昨年9月のサフラン革命における僧侶・市民への武力弾圧と国民投票の強行実施は、ビルマ国民の尊厳を完全に無視し、自らの権力維持を最優先課題とする身勝手な軍政の残忍さを改めて国際社会に示すものとなりました。そして何よりも、サイクロン「ナルギス」の被災者への対応では、軍政こそが膨大な犠牲者を生み出した張本人であることに、世界中の誰もが、込み上げる怒りを抑えきれずにいることでしょう。

アウンサンスーチーさんは過去18年間のうち12年以上もの間自宅軟禁に処され、今もなお自由を奪われたままです。これに象徴されるように、軍事政権は国内から沸き起こる民主主義と人権の確立を求める動きに
対しては、暴力と抑圧をもって強く封じ込め続けてきました。しかしながら、アウンサンスーチーさんの自宅軟禁期間の長期化に比例し、平和と人権の獲得に向けた非暴力の闘いをスーチーさんと共に歩まんとする国民一人ひとりの決意は、より一層強まりました。この民主主義と人権の確立への希求は、軍政が例えどんな手を使おうとも、決して封じ込めることはできないでしょう。

今日、アウンサンスーチーさんに象徴される平和と正義を目指す非暴力の闘いは、ビルマ国民のみならず、紛争や暴力、相互理解に苦しむすべての人々にとって指針となるものであり、希望の光であり、大きな励ましです。私たちは、軍事政権がアウンサンスーチーさんの自宅軟禁を延長し未だ拘束し続けていることに対して、改めて強く抗議するとともに、即刻無条件で釈放しすべての関係者とともに民主化への対話を進めるよう強く要請します。


「あなたの自由を、私たちの自由獲得の闘いのために行使してください。」
私たちはこのアウンサンスーチーさんからのメッセージに呼応し、アウンサンスーチーさんの闘いを支援し、それぞれの場にあって共闘したいと思います。来年のアウンサンスーチーさんの誕生日が、本人にとっても、ビルマの人々にとっても、自由のうちに喜びをもって祝うことができますよう、祈ってやみません。



日本はアジアの民主主義の先進国として強く期待されてきました。しかし、これまで私たちは、その期待に十分応えることができなかっただけでなく、国民を苦しめ、抑圧してきた軍事政権を日本政府が支援し続けてきたという事実に対し、深い責任があることを改めて重く受け止めたいと思います。


最後に、本日私たちは日本政府に対し、自宅軟禁下にあるアウンサンスーチーさんを即時に無条件で釈放し、民主化への建設的な対話を進めるよう、これまで以上に強く働きかけていくことを、今一度強くここに要求します。


以上

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追記)
ビルマ市民フォーラムは1996年12月に結成された市民団体で、ビルマ(ミャンマー)における人権の確立と民主化の推進を目標に、国内在住のビルマ人(難民および難民申請者を数多く含む)、ならびにこの問題に関心を有する多くの日本人と共に、さまざまな活動を続けています。

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