2008年10月9日木曜日

なぜ今チャリティ・コンサート?

今年5月、ビルマ南西部を襲ったサイクロン「ナルギス」が未曾有の被害をもたらしてから、早5ヶ月が経過します。日本のメディアではすっかり報道されなくなりましたが、被災地では今なお厳しい状況が続いています。

「ナルギス」は、13万人以上の死者・行方不明者を出し、被災者の数は国連の推定で240万人にも達しました。 被災地の大きな町では、国際NGOの活動などにより、元の生活を取り戻しつつある人々もいますが、小さな農村では未だ日々の食料配給が必要な場所も多く残っています。  

PFBでは、被災者に直接届く支援をするため、タイに拠点をおき活動するEAT-Burma(ビルマ緊急救援チーム)の支援活動へ、これまでみなさまから頂いたご寄付(198万5014円)を届けました。

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(以下、被災者支援を行うビルマ緊急救援チーム(EAT-Burma)の報告書から、要訳)

EAT-Burmaは第一次被災者支援活動(2008年5月8日~6月30日)で、87の村々、約182,000人へ食料の配給、ビニールシートの配給、簡易トイレの設置等の援助を行いました。 資金難により、当初予定していた第二次支援活動は大幅に延期されましたが、予算を半減し、9月初旬にはようやく活動を開始しました。
現在、被災者からの支援要請で一番多いものは、食料の配給42%、続いて、生活物資の支援19%、親とはぐれてしまった子どもたちへの支援18%となっています。

被災から5ヶ月経過した現在、大きな町では国際NGOなどの支援により回復に向かっている地域もありますが、EATが支援を行っている小さな農村では、未だに日々の食料や基本的な生活物品を必要としている被災者も多く、まだまだもとの生活に戻るには程遠い状況にあります。しかしながら、軍事政権は被災者への支援を行うどころか、被災地域のキャンプを閉鎖し、被災者を強制的に帰省させたり、土地を押収したりしているといった報告もなされています。

ほとんどの地域では、教育の復旧は遅れています。子どもたちはようやくビニールシートで修復した学校に通えるようになりましたが、乾季には強い日差しのため教室が暑くなりすぎるので、できるだけ早く木材でしっかりと修復する必要があります。ある村では、下痢、風邪、貧血症といった症状に苦しむ村人が多く、デング熱にかかっても、町の病院への移送には多額の費用がかかるために病院へ行けずにいる村人もいるそうです。

●EAT-Burma チームリーダーからの報告 2008年7月16日
当分まだ食料の配給が必要です。また、同時に漁業の道具や農作物の作付けに必要なものなど、生計手段のたて直しへのための支援も行う必要があります。続いて、教育への支援も必要です。ある村では、かつて小学校、中学校、高校がありましがた、中学校と高校が破壊されてしまったため、全ての子どもたちは小学校で勉強しています。教室は満員。十分な教材もありません。

●EAT-Burmaチームメンバーからの報告 2008年8月1日
被災者170名が別の村に避難しました。しかし、政府が滞在を許可しなかったため、女性と子どもたちは残りましたが、男性は自分たちの村に帰らなければいけませんでした。

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このように、被災者支援活動へのサポートがまだまだ必要だという状況をうけ、PFBでは、沢知恵さんといとうせいこうさんと共に、チャリティ・コンサートを 企画しました。本コンサートの収益金は、ミャンマーのサイクロン被災者救援と 現地復興のために使われます。  

ぜひお誘いあわせの上、お越しください! 
(当日券もあります!!直接会場へお越しください。)  

沢知恵さんの歌声はとっても素敵で、心にじーんとしみてきます。 
沢さんといとうせいこうさんのセッションも見逃せないパフォーマンスになると思います!お二人に共通した、サイクロン被災者への関心と思いが、今回初めての共演&セッション実現という形になりました。  

皆さまのご支援、どうぞ宜しくお願いいたします。

★今回のチャリティ・コンサートの収益金は全てEAT-Burmaへ送り、被災者支援へ当てられます。
EATでは、まだまだ支援活動へのサポートが必要な状況です。ぜひ、みなさまのご支援を、心よりお願いいたします。
会場でお目にかかれますことを楽しみにしております。



PFB事務局 宮澤